54-71×sgt.(3)

Wednesday, September 17th 2008

 

54-71×sgt. インタビュー

text : HORITA & HOSAKA(HMV)



川口賢太郎(以下、川口)&明石 興司(以下、明石) 

明石:話変わりますけど、ザックの新譜出たじゃないですか。ザックの新譜買った日に54の音もらって、2つとも同時に聴いたんですよ。で、片方消して、54だけ聴いたんですよ、そしたら54かっこいい!ってなっちゃったんですよ。

川口:いや、俺あっちのほうがかっこよかったよ。

明石:いや〜。まあザックでしたね。

川口:レイジだよね。もう普通に売ってんの?

明石:もう売ってますよ。

川口:へぇ〜聴いてみよ。一曲だけネットで聴けたからさ、やっぱかっこいいな〜と。レイジだけどね、だからレイジだと思ってしか聴いてないから。だけど。「銀河を壊して発電所を創れ」っていうので、もし本当に発電所のヴィジョンがあるなら、きっと明石クンはザックよりすごいんだろうな(笑)。ザックは壊せまでしか言ってないよ、相変わらず。先のヴィジョンは提示してくれないんだよ、あの人は。提示したとしても、所詮すたれたアナーキズム程度の提示してくれない。それなのに発電所を創れって言っちゃう男が日本に居たんだ(笑)。

明石:(笑)つっこみ覚悟で言いますけど。宇宙って膨張してるって言うじゃないですか、まあ膨張してるんですけど。

川口:まあ膨張してるんですけどって言うなよ(笑)。お前は膨張説を信じるんだね。

明石:そうです。で、膨張して、限りなくいったところで、また凝縮する。それを繰り返すという。。。それを思ったときに、広がり・縮み、広がり・縮み、ってなんだろうって思ったんです。大宇宙と小宇宙、人間それ自体が宇宙っていうじゃないですか、僕もそう思ってるんです。で、もしかして俺の心臓か?と思ったんです。一回の血流というか、血を流すのに、動いて広がってを繰り返す、その結果で僕が動いてる。むしろこの心臓というのが動かなくなった瞬間、止まるじゃないですか僕は。結論として…。

川口:えっ?もう結論?

明石:ちょっと飛びますけど(笑)。発電所を創れっていう意味合いは、人間自体がエネルギーを持ってるんだよという。

川口:ブルーノ・サンマルチノっていうプロレスラー知ってる?

--- 人間発電所!

川口;人間発電所!(笑)。ありがとうございます!(笑)。

一同:(笑)

明石:一緒です(笑)。まあ一緒ですよ(笑)。宇宙自体が自分の中にあって、それが動いて
いて、エネルギーとして生きているという。生きているっていうのが大事だよっていう、発電所を創れって言ってますけど、実はつくってるんですけどね。

川口:生命賛歌だね。

明石:生きているぞっていう一個の提示ですね。でも、そんなところまでは説明しないとね…。

川口:なんでさっきしてくれなかったの?

明石:いや〜ちょっと違うかなと。哲学的になりすぎるかなって。

川口:いいじゃん、全然別に。その生きているっていうのをどうしたいの?知らせたいの?

明石:知らせたいというか、生きていること自体がエネルギーだよということ。

川口:それをみんなにわかって欲しい?

明石:この曲でエネルギーになれば本当にいいなって。…膨張説って信じます?

川口:えっ?いや俺、どれもわかんない。だって全部さあ計算はあっちゃってるわけじゃん、どれにしても。

明石:あとは、どれを自分が信じるかってとこですよね。

川口:そうそう、だからどれも信じられない。信じられないというか、信じるだけの説得力が俺は見出せない。それってなんかさ、パソコンと人間みたいなもんじゃん。パソコンがいくら情報処理能力がすごいっていっても、人間は超えないわけでしょ?パソコンが、人間がパソコンを作ってるってわかる瞬間ってないわけでしょ?そしたらわかるわけないじゃん、自分の上位のものっていうのを。

明石:そうですね。…話それました?

川口;いや、別に(笑)。そんな中で、どう音楽をやるかっていうのを。それぞれバンドによってスタンスは違うじゃん。広がりを求めて音楽を追求していくのか、自然一部としての人間とかさ、社会的な一部としての人間だけにスポットを当てるとかさ。どっちかっていうとウチのバンドも社会的な一部としての人間…。

明石:それは今重大なこと言ったんじゃないですか?

川口:だってオナニーだもん(笑)。別にオナニーをして究極のオルガズムを得た後に自然と融合しましょうとか言ってるわけじゃないから(笑)。

明石:あっ、ちょっと話しそれるんですけど、リミックスで言ってたインテリぶったバンドのやつって言ってたじゃないでですか?アレ誰なんですか(笑)?

川口:別にそんな有名なバンドじゃないよ。

明石:そうなんですか。その瞬間、話が盛り上がったなって思ったんですよね(笑)。なんか大きなこと言わないほうがいいよとか言ってましたね。

川口:まあ、そんなこと言って、俺が言っちゃてるんだけどね。カツオってバンド知ってる?

明石:知らないです。

川口:DMBQのよっちゃんがドラムやってるんだけど。そこのヴォーカルのやつなんだけど。経歴は読んだ?

明石;いや。載ってましたかね?

川口;いやわかんない。ハーバードの哲学科を出て、東大の大学院でなんかやって…。

明石:え〜。(リミックスを見ながら)載ってないですね。

川口:そういう人がいて、まことしやかに言われたの俺が。“日本人が意見を言うのは嫌がられる”って、海外で。

明石:で、それで、川口さんが“ククッ”ってなったじゃないですか。

川口:ええ〜何(笑)?

明石:そう、コレ。言いこと言ってますよ、“聴く人の感情を動かしたい”って。

川口:はあ。だからオナニーだって。オナニーして欲しいじゃん(笑)。スゲーオナニーって。でも俺のほうがスゲーオナニーするよって。

明石:ハハハ(笑)。わかりましたよ(笑)。

川口:で、エコなの?

明石:えっ?俺らがエコ?何が?何に対して?

川口:エコロジーな人なの?ロハスな人なの?エコとかさっきから言ってたじゃん。

明石:ああ再生ですか?

川口:再生って意味で言ってたの?

明石:そうです。再生って意味でエコです。

川口:エコロジストなの?

明石:まあ缶は分別しますよ。

川口:それは別に自慢することじゃないだろ(笑)。なんかロハスなイベントに出たりするような感じじゃないの?

明石:それは無いです。なぜ、しないんだって言われると特に理由も無いんですけど。

川口:別にしろなんて言ってないよ。sgt.はそういう方向性があるの?

明石:いや、無いです。

川口:あ、良かった。

明石:えっ?良かった??(笑)

川口:いやエコとか言って割り箸とかつかってたら突っ込もうと思ったんだけど(笑)。

明石:あっここでマイ箸もってますよとか言ったらおもしろかった?あ〜持ってくりゃよかったな〜。

川口:俺、基本的に持ってる、マイ箸を。なんでかっていうと、別にエコじゃない。エコって言いながら、ああいうの良くないよねって言いながら割り箸で食いものつまんでる人が世の中にたくさんいる。そういうときに、全然エコじゃないけどマイ箸をだす(笑)。

明石:そうしたら?(笑)。

川口:見て見ぬふりをしやがる(笑)。姑息な野郎だぜ。

明石:だからエコじゃないですよ。まあ俺はエコに生きようと思いますけど、缶とかね(笑)。

川口旅団(明石も以前に在籍していた大所帯バンド)とかなんかエコっぽいじゃん。ヒッピーみたいな人がステージに所狭しといるわけだし。

明石:今はメンバーじゃないですけどね。

川口:それはエコに納得できなくて辞めたの(笑)?

明石:まあ出入り自由なバンドなんで(笑)。

--- ではそろそろまとめましょうか(笑)?今回はsgt.の紹介も兼ねてるので、sgt.の全貌を最後に。

川口:sgt.ってなんか活動が意味深だよね?

明石:意味深ですか?

川口:いやだから、なんかありそうな感じがする。いちいち、企画とかにしても、なんか考えてるのかなって。

--- それはどんなところですか?

川口;う〜ん、旅団にしてもそうだし、企画のタイトル…、いいか悪いかわからないけど意味深な…。周りにいる人たちとかも意味深な感じがするんだよね。

明石:確かに(企画の)“生命”ってタイトルとかそうですよね。

川口;なんなの?

明石:祭りです。

川口:えっ?なになに?祭り?なにそれ?(笑)

明石:命の祭りです。

川口:命の祭り??(笑)どういうこと?お前すぐ格言めいたことをど頭にもってくるよな(笑)。昔っからさ(笑)。

明石:(笑)まあそれを、あーだこーだ説明するのもなんか違うと思うんですよね。

川口:それさ、自分の考えを整理しない逃げにしてない?

明石:いや、それはもちろんちゃんと言えますよ。

川口:それをちゃんと、いい機会だから話していいじゃん。

明石;そうですね。。まあ“生命”っていうのは、結局命っていうのを何で表現できるか?しかも音楽で。曲でとか、バンドの楽曲でとかいうのはもちろんあるですけど、一つのライブ、音源じゃなくてライブを観て楽しんで欲しいと僕はバンド活動してるので、室内音楽じゃなくて、目で見て、肌で感じで楽しんでもらいたいと。それにはライブだと、ライブをやるのに自主企画という、本当に出てもらいたいバンド、なんで出てもらいたいかというと、いろんな色を、個々のバンドのそれが交じり合った瞬間のパワーというかエネルギーが命に繋がっていくんじゃないか、全体を通して、ライブの最初から最後まで見て。

川口:つまり、生命を物質に還元したくないってこと?それ以上のものだよっていう。

明石:そうですね。それを体験してくださいって、絶叫マシーンとかで怖かった、ドキドキしたっていうのがライブハウスでもあっていいんじゃないか、スリリングさだけじゃなく生きている間の感情、それこそが命だと思うんですよ。生きるっていう、苦しみや悲しみそういうのが全体を通してあれば素晴らしいって、僕の中ではあるんですよ。そう思ってこのバンドに出てもらおうと思うんですよ。まあ言わないですけどね出てもらう時に。

川口:だから、言わないのがいいってわけでもないからね。

明石:ここまで説明して、じゃあ出ないですって言われたら(笑)。すごいショックじゃないですか(笑)。

川口:まあそこまで説明して出ないって言われたらしょうがない。

明石:そうですけどね(笑)。そういうのを全部込めて僕は“生命”っていうタイトルをつけてイベントをとおして全部を見てもらいたい。僕らで最後完結できるような“命”があればいいなって。

川口:それでさあ、お客さんは確実に増えてるわけでしょ?充実した音楽活動だよね?意図があってお客さんが来てくれってっていうのは。

明石:はい、そうですね。。

川口:なんでそんなこと考えてるのに女の話でごまかそうとするの?(笑)

一同:(笑)

明石:はい、最初すみませんでした。。。

--- お二方とも本日はどうもありがとうございました!

終わり

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